入門万年筆、初めての万年筆の選び方画像


このコーナーでは初めて万年筆を使用してみたい、チャレンジしてみたいと言う方のために作成いたしました。
でもまずはペンを見てみたい!という方は こちらをクリック してください。
このコーナーでは基本的に5000円以内にて購入できる万年筆を入門万年筆として紹介させていただいております。
もちろんそれ以外のものも当店では取り扱っておりますのでよろしくお願いいたします。


それではまずは基本から見ていきましょう。


万年筆の歴史

現在の万年筆は1809年にイギリスで発明されたのが原型と言われています。その後、1883年にアメリカの保険外交員ルイス・エドソン・ウォーターマンが、調書にインクの染みを作ってしまい、契約を取り逃がしたこときっかけとして、毛細管現象を応用したペン芯を発明したことが万年筆の基礎となりました。彼はその名の通りウォーターマンの創設者であります。しかしウォーターマン、、、よほど悔しかったんでしょうね。

万年筆は1960年代頃まで文書を書くための筆記具として主流でしたが、徐々にボールペンやローラーペンに取って代わられ、日常生活ではあまり利用されなくなっています。しかし近年、万年筆の希少性や独自性、技術性が見直され、趣味の文具としての愛されるようになり人気が再熱、需要が増加しています。そのため各メーカー「デザイン」「技術」「稀少性」などを売りにした多くの万年筆がラインナップされ市場を賑わせています。


万年筆とは

では万年筆とは一体何者なのでしょうか?堅く言うと
ペン軸の内部に保持したインクが毛細管現象により溝の入ったペン芯を通じてペン先に持続的に供給されるような構造を持った携帯用筆記具の一種、、、、

です。

なんか分かったような分からないような、、、ようは
セットされたインクが細い管を下って出てくるんですね。
筆記具として仕事をしてくれるのは間違いないので、大事なのはどんな用途で場面で使用したいかなんです。

こういうことは万年筆の長所と短所を並べて考えてみるとよく分かると思います。

長所

・低筆圧でも筆記できる。
・その名前の通り半永久的に使用できる。
・使用するうちに使用者の癖に応じてペン先の形状などが変化し使用者に合った書き心地(いわゆる「馴染む」状態)になる。
・ペン先が曲がる・欠ける・磨耗などした場合でも、高級品ではペン先の交換など修理が可能である。


などがあります。では短所はといいますと

短所

・乾燥に弱い。
・温度や気圧の変動、衝撃や振動に弱いため不慮のインク洩れ等の事故を起こす恐れあり。
・ペン先の構造上、にじみや引っかかりが起こりやすく、粗悪な用紙に弱い。
・インク補充・ペン先の手入れ等、取り扱いが少々面倒。
・製造に手間がかかるため同クラスのボールペンなどに比べるとやや高価。
・カーボン等を使用した複写式の用紙には使用できない。



こんな感じでしょうか。
自分がどんなときに万年筆を使用したいかご一考の上、お気に入りの万年筆を見つけていただければと思います。


万年筆について

では万年筆について写真を用いながらご説明いたします。
ちなみに写真の万年筆は「オンライン社のアカデミー」です。

万年筆の各部名称

●ペン先(ニブ)
最も重要とされる部分であり材質は「金」が代表的。これはインクの酸に侵されず適度な弾力性と書き味があるためです。
一方、比較的安価な万年筆のペン先には金ではなく鉄の合金が使われており、腐食に強いステンレスが一般的です。
いわゆる「鉄ニブ」「鉄ペン」と言われるやつです。
ちなみに入門万年筆コーナーで紹介している万年筆はすべてこの類です。
ただ「鉄ニブ」なんてと思わないでください!「金ニブ」は当然ウン万円からの世界ですから!
技術は進歩しています!比較的安価でも書き味の良い万年筆はいくらでもあります。
「鉄ペン」を通って万年筆の深い世界をさらに楽しみたい!という方が「金ニブ」に進めばいいとわたしは思います。
だからこそこの入門万年筆コーナーをご覧頂きたいのです!

●ペンポイント(ニブポイント)
字を書く時に紙に接する部分のことです。
このポイントの大きさで字の幅が決まります。(字幅については別項目にて説明いたします)
ここが紙に接することで徐々に磨り減っていき使用者に馴染んだ形状に変化していくわけです。
つまり書き癖の個性がこのペンポイントによって決まります。

●首軸
手に馴染みやすい材質が使われ、各メーカー握りやすい形に設計しています。殆んどが樹脂製です。
ペン先を固定しており、インクの出をコントロールするペン芯が内蔵されているので万年筆の心臓部と言えます。

●胴軸(ボディ)
インクの貯蔵部であると同時に、各メーカー握りやすい太さに設計されています。材質は、樹脂やアルミなどがあります。

●キャップ
軸と同様色々な材質が使われています。
メーカーの個性、ペン先の保護、インクの乾燥を防ぐ、筆記時のバランスを取ってくれるなどなくてはならない存在です。

●クリップ
実用性のためだけではなく、装飾としても用いられ各メーカーの特徴を出すシンボルとして色々とデザインされています。


万年筆の各名称はこんな感じです。続いてペン先のアップ写真です。
写真の万年筆は「ラミー社のアルスター」になります。

万年筆名称_ペン先アップ

●切り割り(スリット)
ペン先の裂け目のことです。インクはこの切り目を伝ってペンポイントへ、そして紙へと運ばれます。
一般的に、このスリットの長さが長いほど柔らかいペン先になり、短いほど硬いペン先になります。
(「鉄ニブ」の場合はそこまでは関係性はないように思えますが、一応知識として記載します。)
またスリットの間隔が大きいとインク出が良くなり、逆に狭くすることでインク出を抑えることができます。
(この調整は個人ではなかなか難しいのでお勧めはしません。近くの専門店での相談をお勧めします。)
切り割りよってペン先が分断されているため書き方に応じてペンポイントが動き、スムーズに書けるという役割も持っています。

●ハート穴
ペンの中心付近でスリットを止める為に開けられた穴のことです。
最近のペン先は殆ど丸い穴ですが、昔のペン先にはハート型の穴が開けられていたためその当時の名残かと思われます。
ハート穴の大きさが大きいほどペン先がよくしなり柔らかなペン先になります。
最近はボールペンに慣れた筆圧が強い傾向に合わせて、しっかりした書き味にする為にハート穴が無いペン先も存在します。

●字幅サイズ
字幅サイズについては別コーナーでご説明させていただきます。


インクについて

インクは、大きく分けてビン入りとカートリッジ入りの2種類の形態で流通しています。

●ビン入りのインクの特徴

一般的にはカートリッジ式のものより単価が安い。
色の種類が豊富。
持ち運びがしにくい。

●カートリッジインクの特徴

インクの充填作業が簡単(カチッと一刺し)
携帯が楽チン。
色で遊ぶという点では色数が少ない。
インクの液容量あたりの価格もボトルインクに比べて高価。


以上の点を踏まえて考えると、最初はやや割高ですがインクカートリッジで万年筆について学び(瓶からの補充ですとコンバーターを揃えるという一手間もある)それから使用方法によってどのタイプのインクを使用するか決めていただけたらと思います。


万年筆_使用方法

インクの充填について

万年筆はインクを充填して初めてインクが出て、字を書くことができます。
ここではカートリッジを使用する場合とコンバーターを使用してインク瓶より補充する方法についてご説明いたします。
今の万年筆のほとんどがこのどちらも使用できるタイプの万年筆になります。(カートリッジ/コンバータ両用式)
ちなみにこれ以外の方法でインクを充填するタイプの万年筆もありますが(レシーフのクリスタルなど)
長くなるのでここでは割愛させていただきます。

インクカートリッジとコンバーター


●カートリッジによる充填方法

インクカートリッジの形状は各社さまざまですが、基本的にカートリッジインクの場合はカートリッジを装着するだけで使用可能となります。具体的には、首軸部分にカートリッジを正しい方向で奥までまっすぐ(回転等させない)差し込めばOKです。

カートリッジの差し込み方

ちなみにインクカートリッジはヨーロッパ規格というものが存在します。いわゆる互換性のあるカートリッジのことです。結構多くのメーカーがこのヨーロッパ規格を採用しています。例えば、、、、

ペリカン(ドイツ)
モンブラン(ドイツ)
ロットリング(ドイツ)
ファーバーカステル(ドイツ)
ウォーターマン(フランス)
アウロラ(イタリア)
デルタ(イタリア)
カランダッシュ(スイス)
クロス(アメリカ)
モンテベルデ(アメリカ)
レシーフ(フランス)
ブランジール(オランダ)

オンライン(ドイツ)などです。まだ一部です。これ以上多くのメーカーがこの規格を採用しています。
但し重要な注意点を1つだけ、、、、、それは

ヨーロッパ規格内でも適合しない(相性の悪い)モノ同士が存在するということです。
基本大丈夫なのですが、わたし自身幾つか試してみました結果、稀にあります。
例えばブランジールのカラフル万年筆にモンブランのカートリッジは付きませんでした。
(まあ高級メーカーのカートリッジをお手軽価格の万年筆に付けることはないのですが)
カートリッジの口の形状は合わせていてもお尻の方が太くなっていたりして胴軸に収まらないというパターンもあります。ちなみに同規格のものでもロングタイプのカートリッジはショートタイプ適合の万年筆には付きません。その逆は大丈夫ですが。
こうした点から各メーカー純正のものを使用するように勧めています。
試したいならいいけど保証はできませんよということですね。注意が必要です。
但しほとんどは問題なく使用することができます。当店でもカートリッジの取り扱いがございますが
「適合しなかったから返品する!」は対応できません。
もしご不安でしたら『お問い合わせ』よりご質問ください。

ちなみにですが、ラミー、シェーファー、パーカーなどは独自のカートリッジで適合性はありませんのでご注意を。


●コンバーターによる方法

カートリッジ、コンバーター両用式と明記されているものが利用できます。
カートリッジを挿す部位にコンバーターを装着し、インク瓶からインクを吸入することでインクを充填します。
基本的に使用出来るインクの種類が多く、インク装填時にペン内部を掃除する事が出来る等の利点があります。
そのため、カートリッジを使用する場合と違い、コンバーター購入などの初期費用が掛かる事があるが、インクに掛かるコストを考慮に入れると長時間筆記し続けることが多い人には適した方式とも言えます。



とりあえずはこんな感じが万年筆の基礎知識でしょうか。
では実際に万年筆を選んでみましょう。

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